日本三大新四国霊場で、福岡県糟屋郡篠栗町にある篠栗四国八十八ヶ所霊場の1つ。
唐から帰国した弘法大師(空海)が修行した霊験あらたかな土地で、1835年にこの地を訪れた尼僧慈忍が八十八ヶ所の創設を発願したのが始まりと言われています。
篠栗四国八十八ヶ所霊場の第61番札所にある山王寺(さんのうじ)ですが、もっと若い人も是非訪れてほしいと魔除けの意味もある風鈴を境内に飾りつけたら、インスタグラムなどSNSで大バズり!
今では若い女性を中心に多くの観光客が訪れるようになりました。
今では毎年夏になると「風鈴祭り」として開催されるようになった夏の風物詩なんです。
来た人が笑顔になれる「たぬき寺」
約3メートルの弘法大師坐像を安置する山王寺。
昭和38年に奉納された人力車は石原裕次郎や勝新太郎も使用したという逸話もありますが、実はたぬき寺としても有名なんです。
お寺の入口からさっそくたぬきがお出迎え。
- 山王寺 風鈴祭り
- 住所:〒811-2405 福岡県糟屋郡篠栗町篠栗2361
- TEL:092-947-0278
- 開催日時:2022年5月1日~10月2日
- 入場料:無料
- URL:山王寺(篠栗町観光協会)
山王寺と書かれた大岩には篠栗第六十一番霊場の文字。
そのそばに置かれたたぬきの手には「たぬきでら」と書かれた案内板もあります。
これがたぬき寺と言われる理由の1つでもあります。
ですが、境内に入ってすぐ左手には大黒さんの開運小判が販売されています。
手のひらの上に小判をのせ、大黒さんと結ばれた小槌で小判に福を打ち入れたら財布などに入れておくといいようです。
小判は手のひらに収まるサイズですが、財布に入れておくにはちょっと邪魔になりそうです。
本殿に向かって歩いていくと仁王像があったりといろいろな神様が祀られています。
すると階段には紫陽花と一緒にたぬきが並んでいます。
一段一段、大小さまざまなたぬきが置かれ、その隣には透明の大きなグラスに入れられた紫陽花。
6月の梅雨時期にしか見られない光景のようですね。
夏の風物詩!山王寺の風鈴祭り
さらに境内を進むと、本殿の前にはたくさんの涼やかで色とりどりの風鈴が飾れています。
奉納され風鈴には願い事を書いた短冊、風鈴の音がが風になびいて聞こえてきます。
奉納された風鈴は約4,000個とも言われています。
この風鈴は境内から帰りの参道にかけてアーチのように飾られていて、カラフルな短冊がゆらゆらと揺れ幻想的。
風鈴につけられた短冊には、奉納した人の願いが書かれています。
もともとインスタグラムなどで話題となった風鈴祭り。
なので、インスタ映えを意識した撮影スポットもありますが、自然な感じが映えるのに、つくられた感じがそうじゃない感が出てますね。
風鈴は山王寺に訪れた人なら誰でも飾れます。
弘法大師坐像を安置されている大師堂に、祈願や供養ろうそく、お守りなどと一緒に購入することができます。
絵馬と同じようなものですが、持ち帰ることはできません。
風鈴の中には短冊が入っています。
願い事を書くようにペンも用意されているので、急に訪れても安心です。
風鈴は6種類で1個500円、ガラス部分の絵柄は金魚や富士山など夏を感じさせるデザインなので、どの風鈴にするか悩んでしまいます。
好きな色や柄の風鈴を飾ることでどんどん風鈴の数が増えていきますね。
風に舞う風鈴の音とシャボン玉
2021年の秋から導入された「シャボン玉製造機」。
10時~16時30分までの間、30分おきに5分間シャボン玉が飛び出すようになっていて、風鈴祭りと重なるのは2022年5月が初になります。
ただし、シャボン玉については雨天中止になるので注意してください。
シャボン玉を追いかけて走り回る子どもや、写真を撮りにきた人などさまざま。
風鈴が飛んでいるシャボン玉と重なって、さらに多くの風鈴があるようにも見えるのがすごいですね。
風鈴やシャボン玉もいいですが、山王寺はたぬき寺ということも忘れずに。
下を見ればハートの石の上に乗ったたぬきがいます。
ほかにも、たぬきのお腹部分を通過できれば運気が上昇するとされる「くぐりたぬき」もあります。
子どもは難なく通れそうですが、大人だとまず服が汚れそうといった理由であまり挑戦する人はいませんね。
境内にはたぬきやほかの神様以外にも飾られているものがあります。
それが大きな五円玉の石像。
五円とご縁が掛け合わされたオブジェは直径2メートルほどあり、珍しさから撮影スポットとしても人気が高くなっています。
もちろん、五円玉の石像の下にはたぬきがいて、あちこちにたぬきが訪れた人を癒してくれています。
光に照らされた幻想的な雰囲気
毎年9月には数日間限定ですが、風鈴のライトアップが行われています。
昼間の涼し気な雰囲気とは変わって幻想的な風鈴の数々を楽しめるのでおすすめ!
風鈴と同様にタヌキの置物も年々増えていて、境内の至る所に飾られています。
心地の良い音色で涼夏を楽しみながら、お気に入りのたぬきを探してみるのもおもしろいかもしれませんね。