日本最古の歴史書「古事記」の国生み神話では伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)の夫婦神によって作られた8つの島のうち、5番目に生まれたのが「伊伎嶋(壱岐島)」。
神々が宿る島である壱岐島内には1,000を超える神社があると言われ、日本一の神社密度を誇っています。
世にも奇妙な神社の宝庫の中でも強烈なインパクトを誇るのが郷ノ浦の町中に位置している「塞神社(さいじんじゃ)」です。
2m超えの立派すぎる御神体!
壱岐には子宝や縁結びの神社があり、観光スポットとして参拝する方も多くいます。
塞神社もそんな神社の1つ。
古い町並みの中にひっそりと佇む姿は歴史を感じさせ、鳥居から本殿まで小さくまとまっているものの、どこか存在感がある神社。
- 塞神社
- 〒811-5136
- 長崎県壱岐市郷ノ浦町片原触113
- TEL:0920-47-0675
その中で異彩を放つ御神体、それはなんと・・・
超巨大な一物!
どぶろっくの「大きなイチモツをください!」を彷彿とさせるほどのサイズは圧巻です。
御神体にさわってお願いすると子宝に恵まれる、良縁が訪れるとも言われています。
昭和25年7月吉日に氏子一同により奉献された御神体には「彫師 たねだ煌山 作」文字があり、今から71年前。
立派すぎる御神体ですが、その頃はこういったものも今ほど抵抗がなかったのか、大木を加工してツルツルに仕上げられ、細部までつくられているのがポイント。
御神木の前には台座が置かれてあるので登ってさわることもできますが、上から見てみるとかなりリアルな造形になっています。
手を当ててみるとどれくらい大きいかがわかりますね。
御神体の反対側、神社の左側には女性が一物を持っている石像と「塞神の由来と霊験」が書かれた看板があります。
この石像の御神体はおかめ(またはお多福)の姿として猿女命(さるめのみこと)をあらわしています。
人の健康と霊力を示すこの石像は縁結び、子宝、安産、夫婦和合、性の病、子供の守護神(まもり)、交通安全等霊験あらたかな神様とされています。
具合の悪い所と御神体の同じ所をさわり、はやく良くなるよう無病息災と安泰を祈願するとよくなると言われています。
塞神社の由来
「生まれ、生き、そして土への回帰。永却の輪廻の中で人間はなお、生への執着から性に祈る」。
裸踊りで知られる女神天宇受売命(あめのうずめのみこと)が猿田彦神(さるたひこ)と結ばれ、女神猿女君(さるめのきみ)として一体の神となったとされています。
もともとは猿田彦神が信仰されてきたはずでしたが、この地の神はいつ頃より祀られたかは定かではないとされています。
ただ、本殿の女石は猿女君を表していることから、この神社で祀られているのは猿女君のようです。
本来は道の上であったこともあり交通安全を祈る人も多く、明治末期までは壱岐島に上陸した男達は男根を女神に見せないと怪我をするとされ、この塞神社に一物の御神体を捧げたようです。
本殿にも大小の一物がたくさん奉納されています。
強烈なインパクトの巨大な一物が御神体の賽神社ですが、後世でも独自の慣習が根付いている由緒正しい神社。
子宝や良縁、安産など実は女性に人気の神社でもあります。
今まで見たことのないミステリアスな世界が広がる壱岐、パワースポット好きなら一度は訪れてみるのもいいかもしれませんよ。