考えた人は天才か!いっぬのおかげで「犬鳴村 恐怖回避ばーじょん」はもはやホラーではない?感情がバグってしまうホラー映画

考えた人は天才か!いっぬのおかげで「犬鳴村 恐怖回避ばーじょん」はもはやホラーではない?感情がバグってしまうホラー映画

「犬鳴村」といえば日本最恐の心霊スポット「旧犬鳴トンネル」の先にあるといわれる都市伝説の村。

実在する心霊スポットと、それにまつわる都市伝説を映画化した「犬鳴村」。

呪怨シリーズで有名な清水祟監督のが手がけたホラー映画ですが、なんと怖いのが苦手な人でも観れるとものがあるのを知りました。

その名も

「犬鳴村 恐怖回避ばーじょん」

なんと128分全編にわたるホラー要素をキラキラ加工やかわいい犬のイラストで隠されているといったカオスすぎる作品。

128分全編にわたるホラー要素をキラキラ加工やかわいい犬のイラストで隠されているといったカオスすぎる作品

ホラー映画なのにあえて怖さをなくすといった新しい展開。

果たしてどう感じるのか気になりませんか?

ストーリーはそのままの犬鳴村 恐怖回避ばーじょん

犬鳴村のあらすじはこう。

主人公の森田奏は臨床心理士、働いていた病院でカウンセリングを担当する少年の遼太郎は毎晩うなされていた。

遼太郎は「夢の内容は言っちゃダメって、あっちのママに言われたの。ママ悲しくなっちゃうから内緒なの。」と口にする。

幼い頃から霊感があった奏には、遼太郎が話す「あっちのママ」が人ではないと理解していた。

そんなとき、奏の兄である森田悠真と彼女の西田明菜が動画撮影のため、心霊スポット「犬鳴トンネル」から犬鳴村へ行ってから様子がおかしいと呼び出されるのですが・・・。

実は犬鳴村 恐怖回避ばーじょんの映画の内容は通常の犬鳴村とまったく同じ!

「いらすとやさん」のフリー素材を使ったり、幼稚性あふれる演出やチープな映像、犬鳴村だから「犬」を使った笑えるようなおふざけ要素がたっぷり。

犬鳴村だから「犬」を使った笑えるようなおふざけ要素がたっぷり

ほとんど怖くないように編集されています。

ですが、前半にかわいらしい犬や音楽、効果音、モザイクなどの編集に力を入れすぎたのか、後半はやっつけ仕事。

恐怖回の処理があまく、怖いと感じる場面もちらほら出てきます。

恐怖回避の方法は?

ホラーが苦手な人たちからも「これなら見ることが出来た!」と絶賛された犬鳴村 恐怖回避ばーじょん。

「これなら見ることが出来た!」と絶賛された犬鳴村 恐怖回避ばーじょん

どうやって恐怖回避しているのでしょう。

ついに噂の「犬鳴村」を発見か!?

犬鳴村に足を踏み入れてしまった森田悠真と西田明菜だったが、そんなシリアスな場面でのテロップ。

ホラー映画より藤岡弘の「探検隊シリーズ」を思わせる雰囲気が出てしまい、一気に拍子抜けしてしまうなんとも笑わせてくれる演出です。

このあとなにが起こるでしょうか?

ジャパニーズホラーといえば急に場面が切り替わる一瞬の恐怖。

そんな場面も次に起こる恐怖の瞬間を突然、クイズとして出題されので、そちらに考えいってしまい怖さが半減します。

しかも、オチが先に発表される始末。

ツッコミだけじゃなく、ボケる幽霊も

幽霊が出たときに「はっきり見えるタイプの幽霊」とツッコまれたときは、確かに!と思ってしまいました。

車の中で出てくる幽霊は「ナビ入れてください」とボケる。

映画内のあちこちでボケとツッコミが満載です。

いっぬ群リーチ

怖い演出が長く続くときはいっぬさまの登場!

いろんなイラストのいっぬや鳴き声。

パチンコの演出のようないっぬ群リーチは画面の半分以上を占領し、怖さ半減どころか画面の視覚も半減する優れものです。

逃げるときの効果音が逸脱

たくさんの幽霊に追われているときには運動会でよく使われる徒競走のBGMが流れます。

恐怖を忘れるどころか、見てたのってどっきり番組かバラエティ番組だったっけ?と思ってしまうほど。

ときには借り物競争が始まってしまい、ホラー映画なのに安心して見れてしまいます。

恐怖回避だけど十分怖いという声も

やはり、前半の編集に力を入れすぎたのか、後半にかけてだんだん手抜きになって中盤からは普通に怖かったという声も。

なかには通常版より怖かったという人もいるようで、怖いシーンを見えなくする事で余計に怖い想像をしてしまうこともあるのでしょうか。

恐怖回避がすべての怖いシーンに適用されているわけではないようで、ちゃんと「ホラー映画の仕事もしている」よう。

苦手な人にはやっぱり怖い映画と言えるようです。

とはいえ、笑いを堪えるのが大変といった演出も多く、もっと悪ノリしてくれたらさらにおもしろくなるだろうな思える映画でした。