風情豊かなたたずまい!佐賀の三瀬で三瀬そば食べるなら広大な庭園と風雅な日本家屋の隠れ家で

福岡県と佐賀県の県境、自然豊かな山の中にある佐賀県三瀬村。

この三瀬では「三瀬そば」の名称でも知られるほど蕎麦が有名!国道沿いにはたくさんの蕎麦屋があり、「そば街道」と名付けられています。

これほど蕎麦屋が多いのは、この地域は水の質が良く、蕎麦作りに適した環境なのだとか。

そんな蕎麦激戦区の中でも隠れ家のようにひっそりと佇む蕎麦屋があるのをご存じですか?

庭木のある庭園が自慢の蕎麦屋

国道263号を進み有料道路「三瀬トンネル」を通った先にある佐賀県三瀬村のそば街道。

その通りから看板だけが見えるのが「精進料理 むくの木」です。

精進料理 むくの木
  • 〒877-0037
  • 佐賀県佐賀市三瀬村三瀬403-2
  • TEL:0952-56-2368
  • 営業時間:11:00~日没
  • 定休日:不定休

細い入口を入ると僅かな駐車スペースと、古民家に続き道。

松の木に下がった「営業中」の看板が開いていることを知らせてくれています。

約2,500坪の庭に囲まれた日本家屋。

営業中の看板がなければ民家と間違えそうなほどです。

入口には当日メニューは「天ぷら蕎麦セット」のみ、それ以外の会席料理や精進料理は要予約の張り紙が。

中は古民家らしい雰囲気の店内。

佐賀県の食材を使用した料理を提供している「さが地産地削の店」店として登録されています。

いきなり席ではなく、まずは左側にある待合室に案内されました。

きれいに整えられた囲炉裏、壁際には低いタンスをつかった長椅子が置かれています。

雰囲気のある待合室に案内されたものの5分もしないうちに和室の席に案内されました。

店内に入ってすぐ右側にある和室の席。

2組が利用できる明るい空間で、蕎麦街道の大混雑とはうってかわって静かな空間は隠れ家のよう。

奥には広い座敷もあるようですよ。

国道263号沿いとは反対に庭があり、山に囲まれているので日の光も木漏れ日が差し込む程度。

暑かった体もゆっくりと冷やしてくれます。

窓からは美しい庭の木々やつつじの花が初春の気配を感じさせてくれます。

むくの木で食べる三瀬そば

まずはお茶うけにしっかりと味が染みたタケノコ。

そして、天ぷら蕎麦セットの天ぷらは綺麗なピンク色の花が目を引く、山菜を使った天ぷら。

お茶うけから天ぷらまでベジタブルで春菊や栗の渋皮煮、すり身を巻いた大葉、アスパラ、ブロッコリーなど。

ピンク色の花はツツジ。

ツツジは蜜が吸えますが毒をもつものも多い!蜜にも毒性成分があることがありますが、中心は抜き取ってあるので大丈夫そうです。

さっぱりしてクセもなく、サックリといただける美味しい天ぷらです。

緑色の粉は珍しいパセリ塩で風味がいいです。

つけ汁は蕎麦と天ぷらのどちらにもつけて食べることができます。

続いて本命の三瀬そばが登場!

太すぎず細すぎず、つるっとした麺ですが、少し柔らかい。

蕎麦はしっかりとつなぎが入った感じの蕎麦。

そば粉を30パーセント以上使ったものは蕎麦と名乗っていいので、残りの70パーセントが違うものでも蕎麦。

むくの木の蕎麦は何割かはわかりませんが、五割ぐらいでしょうか。

つけ汁も優しい味で、蕎麦屋というよりは精進料理屋さんなので全体的に薄めの味になっています。

蕎麦の大盛は+300円、量も少なめなので食べる人は大盛にした方がいいですよ。

残ったつけ汁は蕎麦湯で割って楽しむことができます。

実は蕎麦湯には蕎麦の栄養がつまっています。

蕎麦には植物性たんぱく質やカリウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸などが含まれています。

特にたんぱく質は植物性たんぱく質の中でも含まれているアミノ酸のバランスがよく、良質なたんぱく質であることが大きな特徴。

水に溶けやすいという性質があるので、蕎麦湯は蕎麦の栄養をより多く摂ることができるのです。

蕎麦の風味を楽しむだけでないので、飲まないのはもったいないかもしれませんね。

食後には抹茶と甘味の和菓子。

和菓子はあんこ玉とグラニュー糖多めのレンジピール。

抹茶との相性もばっちりでした。

三瀬名物の手打ち蕎麦

ゆたかな時を過ごせる三瀬そばの隠れ家のようなお店。

国道沿いから一歩入れば都会の喧騒を忘れさせてくれます。

予約をすれば他のメニューもあるようですが、当日メニューは「天ぷら蕎麦セット」のみのこだわり。

行列ができる有名店もいいですが、知る人ぞ知る、そんなお店もたまにはいいですね。